1817 本唐織 能衣寿松麻形華煌紋
吉祥柄に、麻形を配した雅趣あふれる本唐織(手織り)の打掛になります。
経糸の色味をおさえ、落ちついた色彩でまとめ、全体を重厚な表情に織りあげたものです。
華やかさと、静けさの調和をもとめた古典の重厚感のある柄、ほどよく織り込まれた金糸が派手すぎない豪華な雰囲気を出しています。
柄のベースとなっている図案化して六角形が重なる幾何学模様は「麻の葉」の模様です。
麻の葉は成長が早いことから強い生命力を象徴した模様です。
丈夫に育つようにと祈りが込められ、子供の産着などに使われることもあります。
また、六角形は六芒星と同じく、魔を除ける力があるともいわれています。
藤の柄についての紹介
日本では、藤の花の紫は「高貴な色」とされ、古来から多くの和歌で詠まれてきました。
藤は繁殖力が強く、また「ふじ」は「不死」を連想させることから子孫繁栄・長寿の象徴とされ、高貴でとても縁起の良い柄です。
藤といえば、4~5月に咲く季節限定の花…というイメージがあるかもしれませんが、おめでたい柄として通年身に着けることができます。
桜が終われば藤の花といわれ、着物や帯の柄としても人気で。
古くから日本に自生しており、豊作、子孫繁栄を願う文様として愛され平安時代より、公家社会でさまざまな装束に用いられた有職(ゆうそく)文様でもあります。