2835 龍村織物製色打掛
●2835 龍村織物色打掛 黒地大束ね熨斗
束ね熨斗(たばねのし)柄
熨斗を何本か重ねたものを「束ね熨斗」と呼びます。
昔はアワビの肉を薄く削いで帯状に引き伸ばし、乾燥させ熨斗鮑にて神様へのお供え物にしました。それを元に文様化したものが熨斗文様です。
細い帯状の熨斗を何本か重ねたものは「束ね熨斗」と呼ばれ着物の柄などでよく見られ、細い帯一本一本に吉祥文様などが描かれとても華やかです。
多くの人々から祝福を受け、その幸せを周囲の人達と分かちあって欲しいという意味で、贈り物としての気持ちや、人々との絆や繋がりを表し、その長さから長寿の象徴でもあるとても縁起の良い文様です。その文様の特徴から折り目正しく重ねるとゆう意味もあり、婚礼衣装などにも使われています。
※龍村織物は美術織物制作を専門とする老舗メーカーです。
初代龍村平藏は、織りの技法に創意工夫を重ね、新たな織物の美の追求と古代の織物の研究・復元に尽力し、日本だけでなく海外にもその名を知らしめました。
初代の豊かな創意と高度な織りの技術は、現在の四代に至るまで連綿と受け継がれ、着物好きであれば1本は持っていたい"憧れの帯"としてその名を知られています。