2463 さび朱地 松竹梅雪輪文様
2463 松竹梅に雪輪文様色打掛
「松」は砂地や岩だらけの厳しい環境でも育ち、真冬であってもしっかりとした深緑の葉を付け青々としていることから、
いつも栄えている縁起が良いものの象徴とされています。
「竹」は成長が早くまっすぐと天に向かい真っすぐに伸び、1年を通じてみずみずしい青い葉を付け、松と同じように、
どんな状況にあっても美しく節操を守るものの例とされてきました。
「梅」は、寒い冬の終わりにどの花よりも早くつぼみを開き、美しい花を咲かせ芳香を放つことから、忍耐や力強さを顕すとされています。
三種類ともに厳しい環境に負けない強さの象徴ともいえ、その模様のめでたさから正月の文様と思いがちですが、そうではなく、
着物としては一年中着用できる柄となっており、特に婚礼衣裳には欠かせない柄でもあります。
また、雪輪文様は雪の結晶にみられる六角形を円形にして描いた文様で、平安時代から使われていました。
雪は五穀の精といわれており、その年が豊作になる吉祥の象徴とされていました。
やがて、江戸時代後期に、雪の結晶を顕微鏡で見ると六角形だということが知られるようになり、広く使われる文様になりました。